世界の治療計画コンペティション
「Global Level Games 2026」へ

ITI Study Club GamesのGlobal Levelへ進む
ITI Study Club東九州のメンバー
このたび、当院院長 岸本隆明がCo-directorを務めるITI Study Club東九州が、ITI(International Team for Implantology)が開催する「ITI Study Club Games」において、Section Japan代表として選出されました。
今後は世界のSection・地域代表とともに、同一の臨床課題に対する診断・治療計画を検討するGlobal Levelに参加します。今回の経験を、重度歯周病、インプラント周囲炎、骨造成、インプラント再治療など、当院を受診される患者さんの診断・治療へ還元していきたいと考えています。
ITI Study Club Gamesとは?
ITI(International Team for Implantology)は、インプラント歯学とその関連分野における教育・研究・知識共有を世界規模で推進している国際的な学術コミュニティです。
ITI Study Club Gamesでは、各SectionのStudy Clubが臨床症例について診断・治療計画を検討し、Section Levelを勝ち抜いたStudy ClubがGlobal Levelへ進みます。Global Levelでは、世界のStudy Clubが治療計画、clinical reasoning(臨床的な思考過程)、意思決定について評価を受けます。
Study Club東九州は「Complications(インプラント治療の合併症)」部門でGlobal Levelへ進みます。
ITI公式サイトによると、Global Levelでは各Sectionから選出されたStudy Clubが治療計画を発表し、専門家による評価と一般投票によって各部門のGold Medalistが選出されます。Complications部門のGlobal Levelは2026年12月4日に予定されています。

ITI Study Club東九州のメンバー。
Study Clubとして症例を検討し、
治療計画をまとめました。
今回のテーマは「The Failed
Treatment Patient」
今回、私たちに与えられたテーマは「The Failed Treatment Patient」― 過去の治療がうまくいかなかった患者さんを、どのように診断し、次の治療につなげるか ― というものです。
実際の歯科臨床でも、「以前治療したインプラントの調子が悪い」「インプラント周囲炎が進行している」「インプラントを撤去しなければならないと言われた」「歯周病が進行して歯を抜かなければならないと言われた」「骨が少なくインプラント治療は難しいと言われた」といったご相談があります。
特に重度歯周病では、「歯を残すべきか」「抜歯した方がよいのか」という判断そのものが、その後のインプラント治療や補綴治療を考えるうえで重要になります。また、すでにインプラント治療を受けている方では、インプラント周囲炎や再治療の必要性について慎重に評価する必要があります。
治療がうまくいかなかったとき
こそ、「なぜ失敗したのか」を
考える
このような治療が難しい患者さんで大切なのは、単純に「もう一度治療すること」ではありません。まず、なぜ以前の治療がうまくいかなかったのかを考え、その原因をできる限り明らかにしたうえで、その原因を改善できるのか、そして再治療が患者さんにとって本当にメリットになるのかを判断することが重要です。
たとえば、現在の歯やインプラントを残せるのか、撤去した方が長期的に安定するのか、骨造成などの再生治療が必要なのか。同じように見える状態であっても、患者さんの全身状態、骨や歯ぐきの状態、咬み合わせ、清掃性、過去の治療内容などによって、適切な治療方法は異なります。

Global Levelに向けた
治療計画プレゼンテーションの様子
重度歯周病・インプラント周囲炎・
再治療に共通する考え方
当院では、治療方法を先に決めるのではなく、まず正確な診査・診断を行い、科学的根拠(Evidence-Based Dentistry)に基づいて複数の治療選択肢を検討することを大切にしています。
・歯を残すことが長期的に患者さんの利益になるのか
・抜歯した方が将来の治療を安定させられるのか
・現在のインプラントを保存できるのか
・インプラントを撤去し、再治療した方がよいのか
・GBRやサイナスリフトなどの骨造成が必要なのか
重要なのは、「歯を残すこと」「インプラントを残すこと」そのものを目的にするのではなく、患者さんにとって長期的にどの治療方法が最も適切なのかを考えることだと考えています。
歯周病とインプラントを
一体として考える
当院院長は、米国の歯周病専門医プログラムを修了し、Diplomate, American Board of Periodontologyを取得しています。また、International Team for ImplantologyよりITI Fellowに選出され、ITI Study Club東九州のCo-directorを務めています。
院長・岸本隆明の経歴、
米国歯周病専門医・ITI Fellowについて
歯周病とインプラント治療は別々のものではありません。歯周病によって歯を失った患者さんでは、インプラント治療後も歯周病・インプラント周囲炎のリスクを継続的に管理することが重要です。そのため当院では、「歯を残す治療」と「失った歯を補う治療」のどちらか一方だけではなく、お口全体を長期的に考えた治療計画を大切にしています。
世界で学んだことを、
大分の患者さんへ
今回、Section Japan代表としてGlobal Levelへ進む機会をいただいたことは大変光栄ですが、私たちにとって最も重要なのは「代表に選ばれたこと」そのものではありません。
一つの難しい症例についてStudy Clubのメンバーと何度も議論し、科学的な文献を調べ、さらに世界の歯科医師が同じ症例をどのように診断し、どのような治療計画を立てるのかを学ぶことに、この機会の大きな価値があると考えています。
世界で学んだ知識や考え方を、重度歯周病、歯周組織再生療法、インプラント治療、骨造成、インプラント周囲炎、インプラント再治療など、難しい問題を抱えて来院される大分の患者さんの診療へ還元していきます。
歯周病・インプラント治療で
お悩みの方へ
当院には、以下のようなご相談があります。
・他院で「歯を抜くしかない」と言われた
・できるだけ自分の歯を残したい
・重度歯周病と言われた
・骨が少ないためインプラントは難しいと言われた
・インプラントの周囲から出血や膿が出る
・以前受けたインプラント治療の調子が悪い
・インプラント周囲の骨が減っていると言われた
すべての歯を残せるわけではなく、すべてのインプラントを保存できるわけでもありません。だからこそ、まず現在の状態を詳しく診査し、患者さんの希望を伺ったうえで、長期的に最も適切と考えられる治療方法を一緒に検討します。
今後も大分ペリオデンタルオフィスでは、科学的根拠に基づいた歯周病・インプラント治療を大切にしながら、国内外で学んだ知識や経験を大分の地域医療へ還元できるよう、研鑽を続けてまいります。