Examination精密検査

歯周病の精密検査

歯周病精密検査とは
どのようなもの?

歯周病精密検査

歯周炎の検査とは、現在の歯ぐきの炎症状態を評価することで将来的に歯周炎が進行していく可能性がある部位や安定していく部位を予測するために行います。

歯並びや歯の形・歯ぐきの厚みや形は人それぞれなので、一定の基準で正確に検査をすること自体非常に難しく、それらを適切に行うための知識と技術・経験が必要です。

歯周炎は部位特異性という特徴があるので、同じ歯でも場所によって炎症の程度が異なっています。そのため、歯の周り全体の炎症状態を評価する必要があります。1本の歯の周りを6点に分けてそれぞれの部位について炎症の程度がどの程度あるのか歯ぐきの溝を測定します。

また、その際に以前と比較して炎症が進行していないかを調べるために歯ぐきの退縮量やクリニカルアタッチメントレベルを測定します。他にも分岐部病変・出血・動揺の有無や程度を測定します。また、日々のブラッシングができているかどうかについてチェックをします。

検査の流れ

  1. 問診:
    患者さんの主訴や気になること・心配なこと・最終的にどうなりたいかなどについてリスニングをします。話だけでは状況がよくわからない場合はX線写真を撮影する場合があります。
  2. 顔貌写真・口腔内写真撮影:
    顔の対称性や笑顔での唇の動きなどを記録します。口の中の状態を患者さんに知ってもらうために、現在の歯ぐきの色や形や詰め物などの状態が分かるように、素早く一定の基準で患者さんの苦痛がないように口の中の写真を12枚撮影します。
  3. X線写真撮影:
    より精密に歯ぐきの状態や歯の問題を診査するためにX線写真を18枚撮影します。これにより、歯の周りの小さな骨の吸収や小さなむし歯の診断や歯の根の病気がないかどうか、あるいは不適合な修復物や被せ物がないかどうかを診断することができます。
  4. 歯周精密検査:
    現在の歯の周りの歯ぐきの炎症状態を評価し、将来的に歯周炎が進行していく可能性がある部位や安定していく部位を予測します。
  5. 唾液検査:
    歯を失う主な原因は歯周炎とむし歯です。歯周炎が良くなったとしてもむし歯によって歯を失う方もたくさんいらっしゃいます。
    そのため、むし歯のリスクを診断するために唾液検査や生活習慣の聞き取りを行います。これによって個人に合ったむし歯予防法をプランニングできます。
  6. 歯の形や咬み合わせの
    状態の記録:
    現在の口の中の歯の形や咬み合わせの状態を記録します。
  7. カウンセリング:
    診断をするために必要な情報が全て揃ったところで、現在の病気の状態がどんな状態なのか、その状態を改善するためにどのような治療方法があるのか、そのメリットや治療の限界などについてご提案をします。その中から患者さんのご希望とマッチするようなプランをご説明します。治療費や治療期間、治療の限界・治療による改善点などを十分に理解していただいたら治療方法の決定をします。治療内容によっては、連携先の歯科医院をご紹介させていただくこともあります。このように患者さんのご希望とマッチした治療のゴールをまず決定してから治療を進めていきます。